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≪ 大 腸 ≫
小腸で処理されて吸収されたもの以外の残渣がありますね。これは、大腸に送られて排泄するのですが、大腸の中を進む時間は早い人で10時間、長ければ20時間、30時間と個人差がありますが、平均して20時間くらいはかかります。長さは2m位でとても短いです。その間に、微生物がいても全部死んでしまいますけど、たまに強力なのがいるんですね。普通は外から入ってきた病原体は口の中で大半は死滅します。残ったものは胃に入ればほとんど99%以上は死滅します。しかし、そこでも生き残る酸に強いのがいるんです。それが、腸に行ってしまいますが、腸には大量にいろんな種類の免疫細胞が存在するリンパ節が沢山あります。これをパイエル板といいます。それが作用して免疫細胞を分泌して腸内の病原菌をみんな殺していきます。しかし、それでもまだ強力なのが中にはいるんですよ。そこまで強力なものは大腸にまで行ってしまいます。これは、そのまま大腸を進んでいくと危険なので殺さなくてはいけないですよね。
「 盲腸 」
この最後の処理をするのが「盲腸」の役割です。人の盲腸は4pと短いですが、動物の盲腸はもっと長く、犬は10p、豚は15pもあります。人間だけ短いです。何故かというと、退化したんです。何故退化したかというと、盲腸の役割は小腸から処理されたものが送られて最後の処理をするときに菌があってはいけないから、これを処理するために盲腸にしばらく溜めておいて殺すんです。小腸から大腸に繋がる部分、大腸の一番最初の部分を盲腸といい、この盲腸の先端に突起物の「虫垂」があります。昔は虫垂の役割が分からなかったから、こんなのは要らないものだからついでに取っちゃいましょう。ということがよくありましたが大事なものなんです。どんな役割をしているかというと、この中で強力な免疫細胞を作っています。小腸から盲腸に食物が流れてくると、その反射で虫垂が収縮して免疫細胞を送り出し、盲腸の中で生き残っている菌を全部殺すんです。ところが、現代人の虫垂は収縮力が弱っているし、あまり免疫細胞も作らなくてっているので盲腸で、菌を全部処理できない人も多くなっています。動物は、人間みたいに衛生環境で食べ物を食べてないから、毎日いろんな菌が入ってきます。だから、死なずに残っている菌が多いので、盲腸での処理時間が長いです。だから長いんですね。人間の場合はだんだんと菌が少ないものを食べるようになってきたから盲腸にいたる菌が少ないですよね。何でもかんでも除菌して徹底した衛生志向が発達しています。だから、盲腸の役割が必要なくなってきて、だんだんと萎縮してきたんです。そして、虫垂はもともと収縮出来る力を持っているんだけど、特に精製糖などの砂糖類と果物を多く摂っている人は収縮力が弱っています。仮に虫垂に異物が入ったとしても本来は収縮して出してしまいますが、異物を出せないという状態になる。そうするとここで炎症を起す。毒素が多いと化膿する。化膿してパンクすると「腹膜炎」を起こして死んでしまいます。その前に猛烈な痛みがきますから、病院に行って虫垂に炎症を起していれば切って取ってしまいます。初期であれば薬品で炎症を抑えていく。「虫垂炎」を起す人は、たまたま運が悪かったわけではなく、長い間の食生活が悪くて盲腸も虫垂も機能が低下している人です。ぶどうの種やスイカの種が入って虫垂炎を起したという人がいますが、普通は種は入らない。種が入ったり出せなかったりするのは弱った腸だからそういうことが起こるんですね。虫垂は取ってしまうと免疫力がダウンするだけでなく、全体のホルモン系のバランスを崩してしまいます。そして、腸を動かす自律神経までバランスを崩してしまいます。だから、虫垂は決して取ってはいけないんです。
〈 大腸の病気 〉
最近は簡単に腸を切りますよね。少し何かあれば直ぐに切ってしまいます。大腸は上に行って横に行って(横行結腸)下がってS字を書いて直腸に出ます。その「横行結腸」ですが、普通は薄い膜で全体が支えられています。だから、本来なら位置は移動しないです。小腸も全部そうです。膜は筋肉細胞なんですが、これが弱って伸びてしまう。そして、この腸がダラリと下がってくる。こういう人が増えています。もっと酷い人は、これがグジャグジャグジャととぐろを巻いたみたいになってしまう人がいるんです。こうなると厄介で、極端な頑固な便秘になる。そうなると腸内環境がどんどん悪化しますよね。そういう人は、必ず他の病気に移行していきます。現代医学では、こうなったら絶対に治らないと言われます。だから、あまりに伸びてしまった人は切られてしまいます。他にも直腸の辺りに厄介な痔が発生した場合も切られる人が多いですよね。中にポリープが出来たら当然切るし、痔が出来れば広範囲で切ってしまうし、みんな切るんですよ。「潰瘍性大腸炎」や「クローン病」というのがあります。これは、自己免疫疾患といって自分の免疫細胞が腸壁の細胞を破壊していくものです。若い人に多く、これは出血が常時止まらなくて、下痢も止まらないという状態になっていくんです。酷くなると切っていきます。大腸切って、小腸切って、どんどん、どんどん切っていく。クローン病の人で、今現在、腸は2pしかないと、毎年毎年1p位切っていく。今は鼻から管を通して栄養を補給していると言われていたそうです。とんでもないですよね。潰瘍性大腸炎やクローン病は案外治しやすいです。ほとんどが、3か月から1年で治るとこが多いのです。本当に滅茶苦茶なことをするから怖いですね。
〈 役割 〉
大腸の役割は、小腸で処理された残渣物、その排泄物を出すときに、そのままだと水分が多いから下痢になるんです。だから、大腸をゆっくり進む間に水分を吸収するんですよ。そして、ある程度水分が吸収されたところで排泄されていくんですが、これが順調に行っている人が最近はほとんどいないんですよ。
腸内菌
それから、大腸には腸内菌が住んでいますよね。健康な腸の人は、腸内菌が1s〜1.5s、数にすると100兆個、種類が1,000種類位いろんな菌がいることが最近の研究でわかってきています。大きく分けると、良い菌と悪い菌がありますね。一番多いのは日和見菌ですが善玉と悪玉の優位になった方に加勢します。それから善玉が7割、悪玉が3割のバランスが健康な状態と言われていますが間違いです。これは平均値で健康値ではないです。健康な人には悪玉はいません。善玉100%。でも、現代人にはほとんどいないですけど。本来はそうでなくてはいけないです。完璧な食生活で奇麗な血液のお母さんが出した母乳だけを飲んでいる赤ちゃんは善玉100%ですよ。健康な赤ちゃんの便は全然臭くないです。サツマイモ蒸かしたみたいな臭いなんですよ。でも、最近の赤ちゃんはそんな臭いの便は出さないです。すごく臭い便を出します。すでに体質が悪いからなんです。母乳で育てている赤ちゃんでも、腸はすでに環境が悪くなっています。それは、母乳の質が悪いからです。母乳はすべて血液が変化したものです。お母さんが食べたものが母乳になっているわけですから、食べ物が悪い現代人は母乳の質が非常に悪くなっています。とんでもない粉ミルクの方がましな位に母乳の質が悪い人も中にはいるんですよ。だから、赤ちゃんでも腸が相当に疲弊してしまっているんです。
大腸に住んでいる腸内菌はただいるだけでなく、いろんな役割をしています。外から入ってきて、まだ残っている有害なものを分解する力もあるし、残ったものを分解するのは悪玉菌なんです。それは、悪玉菌は人間に必要のないもの、余計なものを餌にしているからです。だから、必要のないものを食べている人は悪玉が増えるわけですね。善玉菌は大腸に送られた有毒なものを分解してくれたり、有効成分を作ってくれたり、腸の蠕動を活発にしてくれたりと、人にとってプラスになる働きをしてくれます。善玉菌は人間が必要とするものと同じものを餌にしています。だから、人間が自分の必要なものだけ食べていれば善玉しか育たないです。善玉に横取りされるかというとそうではないですね。全部吸収されるわけでなく、大腸に移行するまでにある程度は栄養が残っていますから、その残った栄養を吸収して、さらに、人が食べたものの中で不足してものを作ってくれるんですね。善玉菌がどんどん代謝して、どんどん死滅して、新しい細胞が生まれてきます。微生物は代謝が早いんですよ。その死滅したものは分解して、その時に菌の内容物が全部外に出るんですよ。この中には人に必要なすべての栄養素が含まれていますよ。しかも、物凄く活性が高い状態です。これが水に混じって同時に吸収されます。それが全部肝臓に行くんですよ。だから、不足した栄養素は大腸の中の菌が作ってくれている様な形ですね。だから共生ですね。お互いに助け合いながら生きているわけです。例えば、玄米を食べてもビタミンB12はほとんどないです。これも善玉菌がどんどん作ってくれる。他のビタミン類でも足りないものはみんな作ってくれるんですよ。作れないのは無機質です。ミネラルですね。これは元素だから作ることが出来ないんです。おおもとの原料だから作れない。それだけは採り入れなくてはいけないです。このミネラルも、体の機能が良ければ、体内でリサイクルしていきます。使って廃棄するときに、もう一度吸収して使いなおす、この使いまわしをかなり効率よくやっています。それでも、ある程度は摂り入れなければならないですね。それは、良質な塩とか海草とかを摂っていれば無機質は十分に摂れますから、だから、玄米と野菜と海草、これを中心にしていれば、必要な栄養素はほとんど摂れるんですね。それでも、不足したものは腸内菌がみんな作ってくれます。腸内菌は凄いんです。
一方悪玉菌はどうかというと、毒素を作ります。肉類などを食べて作られた毒素は有害なものがかなり多いです。インドール、スカトール、プトマイン、硫化水素、アンモニアなど、この中で一番強力な毒素はプトマインです。量が多いと死んでしまうくらいです。こういうものを作るんです。それらは、水と一緒に吸収され、一端はすべて肝臓に行きます。肝臓のフィルターを通さずに全身を回ったら大変なことになりますからね。だから、必ず肝臓を通過して有害なものを肝臓で分解処理してもらうのです。
体臭・加齢臭
ところが、あまりにもそういう毒素が多いと肝臓は疲れてきます。現代人は肝臓がオーバーワークしています。お母さんのお腹にいるうちから肝臓は物凄く負担がかかっています。生まれたらもっと凄い負担がかかります。そんな状態なのに、薬、医薬品、添加物。これは普通に生活していると100種類位は入ってきますよ。こういうものを微量だし、いろんなものは肝臓がみんな処理してくれると言いますが、全部微量だからといっても、微量が一杯集まれば大量ですよ。薬はほとんどが肝臓で分解されて、ほんの少しだけが体に入って薬として機能するんです。それくらい、肝臓はどんどん分解してくれています。しかし、現代人は余りにも処理するものが多すぎます。だから、現代人の肝臓は慢性的に機能低下しています。そのような状態では、大腸から送られた毒素は全部分解されるか分からないです。そうすると、体から悪臭が出てきます。それが体臭なんですよ。だから、体臭を消すためにスプレー使ったり、口臭を消すために変な薬剤使ったりとか、腋臭を消すために銀イオンの入ったスプレーしたり、そういうもので全部外に出ないようにシャットダウンしようとする。この考えはそもそも間違いです。毒素がどんどん出るならその原因を無くさなくてはいけないです。肝臓が本当に健全な状態であれば、大腸が汚くて毒素をどんどん生産しても、肝臓が処理しますから、皮膚から体臭が出ることはないです。体臭が出るということは、肝臓で処理が出来ていない、腎臓も処理しきれていないという証拠なんです。だから、腎不全の人は体臭が強くなる。透析している人は、よほどきれいにしてないとアンモニア臭が出てきてしまう。処理が出来ていないからなんです。だから、加齢臭も年のせいではないですよ。あまりにも食生活が悪いために、長年生きていれば体中の機能が全部ダウンしますから、老廃物や毒素の処理が上手くいかなくなるということです。だから、きちんとした生活をしていれば加齢臭は出ません。
腸内環境
話を大腸に戻しますが、大腸の環境を良くすると、アレルギーが治ったり、自律神経が良くなったり、循環器系、心臓などが良くなったりします。だから、腸内環境が大事だと最近はよく言われますよね。腸内環境を良くするために何を考えますか?発酵食品を摂りましょうと言われますよね。特にヨーグルトやチーズを食べましょうって聞いて、頑張ってヨーグルトを毎日200gも食べている人もいますよ!そんなことしたら、ますます腸内環境が悪くなりますよ!ヨーグルトは発酵時間が数時間で短いですよね。だから、牛乳の中に繁殖する乳酸菌はほんの少しです。その乳酸菌摂るために大量に質の悪い牛乳を食べてしまいます。プラスマイナスを考えるとマイナスの方が大きいです。何故かというと、ヨーグルト100g摂っても、そこに含まれる乳酸菌は1gも無い。その乳酸菌は小腸でほとんど分解されて大腸に届くのはほんの極一部の成分です。その成分が大腸の善玉菌の活性を促す働きと、99%以上の質の悪い牛乳がほとんど大腸に行きますよ。これは悪玉菌の餌になります。果たしてどちらの影響が大きいか分かりますよね。牛乳は他にも悪影響及ぼしますよ。最近は生きたまま腸まで届く強い菌が開発されたとかで随分宣伝されていますが、生きたまま乳酸菌が大腸に送られたら善玉菌が増えると思いますか?腸内の環境が悪ければ、どんなに優秀な善玉菌を送り込んだとしても生きられないですよ。悪玉菌の餌はたっぷりあるから生きていけるんですね。確かに乳酸菌の微量な有効成分が多少の効果はある。だから、ヨーグルト摂ってアレルギーが治ったという人がたまにいますけど、これは軽快です。少し軽くなった。でも、質の悪い牛乳をたっぷり摂っていますから、やがて、もっと悪化してきます。専門家と言われる人ほどピントの外れたこといいますよ。狭い見方でその部分だけ見ているから、全体を見通すことが出来ない。その部分だけでいいますからね。
ところが、ヨーグルトではなく味噌の場合は全く違いますよ。そして、そこに含まれている菌は乳酸菌だけでなく様々な菌が大量に生きています。それが、吸収されて小腸で分解されるけど、有効成分のかなりの部分は大腸に移行していきます。だから、本物の味噌とか醤油の場合は善玉菌をどんどん活性化させて悪玉菌は減らしていきます。善玉菌が優位になると悪玉菌は自然に減っていきますよ。注意してほしいのはスーパーで売っているような味噌、醤油は粗悪な原料で、薬品一杯使って、宣伝文句だけは立派に書いてありますが、害があるだけで全く効果はありませんよ。いつの間にかそんな商品ばかりになってしまいましたね。偽物ではなく本物の味噌を食べて下さいね。
痔
口から大腸に行って処理されて、最終的にS字に曲がっているS字結腸に、最終排泄する前段階状態までになったものが、ある程度溜まると排泄されていきます。その時に肛門を通っていきますが、肛門周辺は物凄く厚いガッチリした筋肉がリング状にあります。そして、周辺には静脈が物凄く大量にあります。これが、長年悪いものを食べていると、静脈が広がって、そこに血液の流れが悪いから溜まってくる。これを、「うっ血」といいます。長年続くと、だんだん膨らんできます。これが「痔核」といって「いぼ痔」という状態です。そして、その周辺の組織の細胞を繋いでいる結合織、つまり、コラーゲンやヒアルロン酸などが、だんだんと脆くなっていくと細胞ははがれやすくなってしまう。炎症を起しやすくなるんですね。これが「切れ痔」。「裂肛」という状態なんですね。毒素が一杯あると、この直腸の中に毒がいっぱい溜まって膿が溜まってくるんです。その膿が外に出ればまだいいけれど、腸の組織の中を通って出てきてしまう。これが「痔ろう」なんですね。この痔が発生した場合何をするか?今はだいたい切っちゃいます。そんなことしても治るものではないですね。腸内環境を良くしていけば何もしなくても治りますよ。
便秘
最近は便秘になる人がとても多いですよね。便通が悪いときにまず何を考えますか?繊維質が腸壁を刺激して蠕動運動を活発にすると言いますね。だから、繊維質の多いものを多く摂ろうとしますね。ところが、最近は繊維質を毎日摂っても少しも良くならない人が増えているんですよ。何故かというと、大腸の内容物をスムーズに送り出すためには、腸がしっかりと蠕動運動をする必要がありますが、この蠕動運動があれば良いというわけではなく、「正しく動くか」どうかです。蠕動運動の調節が上手くいってない人は腸の中を行ったり来たりの往復になっている。進んだり、戻ったりしているうちに水分がどんどん吸収されてしまう。だから、コロコロ便になっちゃうんです。このように、蠕動が上手く動いていない、不活発、動きが乱れているのは、全部自律神経の問題なんです。自律神経の中枢は脳ですよね。だから、この脳の中枢の間脳の部分に問題があるんです。ここでエラーを起しています。ということは、そこを解決しない限り、スムーズな便通にはならないです。その他に、この腸壁からは、特に大腸の場合は常時粘液が分泌されます。何故粘液が分泌されるかというと、唾液と同じ働きですね。粘液が分泌されることで内容物が凄く流れやすくなるんです。だから、粘液が十分に出ている人は、紙がいらないくらい全然汚れないんですよ。この粘液も血液の質と自律神経の問題です。自律神経がきちんと働いていないと粘液が十分に出ない。現代人の便秘は、粘液の分泌が不十分で、しかも、蠕動が不活発だったり、狂っていたりするというような便秘なんですよ。だから、ヨーグルト食べても、繊維の多いものをいくら食べても少しも良くならない。玄米食べても便通が整わないという人が増えているんですよ。それは、自律神経が狂っているからなんですね。
長くなってしまいましたね 次回はすい臓です。