ホメオスタシスってご存知ですか?恒常性(こうじょうせい)とも言います。
ホメオスタシスというのは、体内環境や外部環境が変化しても体の内部の環境を一定に保つための機能のことなんですよ。ホメオスタシスの機能が働いてくれるおかげで、寒~い冬でも暑~い夏でも体温や血圧などが一定に保たれているんですね。外部から異物が入ってくるとそれを自動的に排除してくれるし、病原菌が侵入しても免疫システムによって排除して生命を守ってくれるんです。
では、自己治癒力はどういうものだか分かりますか?自然治癒力とも言いますね。
これは怪我をしたときに傷を治していく機能の自己再生機能や病原菌は侵入したときに病原菌と戦う機能の自己防衛機能などのことですね。ウイルスに感染したときに熱が出るのもウイルスの菌を死滅させるためなんですね。
「ホメオスタシス」も「自己治癒力」も働きとしてはほぼイコールなんです。
この大事な機能が正常に働いてくれていれば健康に快適に生きていけるんですけど、この機能が十分に発揮できない人が多いんですよ。
ホメオスタシスや自己治癒力を十分に破棄できるようになるためには体の「基本機能」が正常でなければならないんです。
その基本機能とは何だと思いますか?
それは「代謝」です。イコール「生命現象」ですね。体を生かすために体の中では様々な化学変化や物理変化が行われています。この代謝が正常に機能するためには「細胞」が十分に機能できる条件が必要ですよ。
細胞が十分に機能できる条件は?
細胞のまわりの「内部環境」が正常であることですね。「細胞外液」とも言います。
内部環境が正常であることとは、細胞に常に必要なもの、栄養素や酸素などを全身のすべての細胞に滞りなく運ぶこと、そして、細胞が活動すると必ず老廃物が発生しちゃうんですね。この老廃産物を速やかに回収して外に排泄をすることが出来る状態のことですね。老廃産物を排泄出来ずに溜めてしまうと細胞が生きていけなくなりますよ。細胞が元気に活動できるように内部環境を整えてあげるんですね。
では、内部環境を整える条件は?
細胞の周辺に流れている細胞外液という液体の元になっているものは何かというと「血液」ですね。血液が全身に運ばれていって一番末端の細い毛細血管から液体成分がしみだしていって細胞のまわりをまわっているんですね。ということは「血液の質」が良いことと「循環」が円滑であることが必要です。
血液の質と循環を良くするには何が必要でしょうか?
ここで食べ物が登場ですね。血液は食べ物で作られてますから「質の良い食べ物」が必要です。質の良い食べ物を正しく食べる「食生活」も大切ですが、体内で食べ物を「処理」する機能があるんですね。この処理する機能が正常に機能していないと一連の流れが円滑にいかないので代謝が活発にならないんです。そして、食べ物から良質な血液を作って、体中の組織の隅々に運んだり、その血液を使って細胞の機能を正常に保つためには常に全体を一定にコントロールする条件を保たなくてはいけないんです。この一定の条件を保つ機能が「ホメオスタシス」なんですね。ということは、食べ物を完璧にしてもそれだけでは不十分というこになりますよね。「食べ物を整える」と同時にそれを「体内で完璧に生かしていく」ということが必要なんですね。
良い食べ物を正しく食べれば健康になれる。よく言われますよね。
昔は食べ物を改善するだけでホメオスタシスの機能がぐんぐんUPして自己治癒力が上がって短期間で簡単に治ってしまっていたんですね。でも今は通用しないです。何故だと思いますか?
昔は今ほど元々の体の体質自体がそんなに悪くなかったんです。そして一番大事な成長期の時期に自然できれいな環境の中で育つことが出来たんです。食べ物もどこで買っても、どこでもらってもほとんど自然のものしかなかったんですね。だから食事を正すだけで健康になれたんです。戦前に生まれた人はかろうじて体質が良いので、その人たちが日本の平均寿命を延ばしてるんですよ。
でも今はすべての環境が違ってしまっています。戦後生まれからは相当に体質が悪くなってます。これからは間違えなく平均寿命がどんどん落ちていきますよ。戦後生れは体質が良くないと自覚しておいた方がいいですよ。私もですね(笑) 戦後年数が経てば経つほどすべての条件が悪くなってますから、若い人ほど元々の体質が悪いということなんです。例えば癌ですが、年配の方は1か所だけがゆっくり進行する場合が多いです。でも若い人は気づいた時にはあちこちに転移していて物凄い勢いで進行してどんどん増殖してしまう。だから気づいたらあっという間に死んでしまうという例が多いですよね。若いから代謝が活発だから癌細胞が活発に増えていくと言われますが違いますよ。体質が悪いから一気に行っちゃうんです。癌以外のどんな病気に対してもそうです。アレルギーは30歳までを対象に調べると9割の人がアレルギーを持ってるくらいに若い人ほど体質が悪くなってます。こんな時代で体質が悪い人ばかりだから食を改善しただけではとても本当の健康にはなれないんです。
それでは少し体の機能の事にも触れておきますね。体には様々な器官や臓器があり、すべて大事なんですが、代謝を高める、自己治癒力、ホメオスタシスを高めていくためにはどこが重要かという視点から見ていきますね。
先ほど説明したように、病気や怪我がある場合は自己治癒力、特に病気などの障害が無い場合はホメオスタシスと言います。これはほぼ同じことです。ホメオスタシスとは体を常に一定の環境に保つという機能のことをいいます。この機能を高めることに繋がることが最も大切なことなんです。
体の仕組みって面白いなぁって話があるんですが、遭難してわずかな水しか持っていないというのに一月も二月も生きてられる人がいますよね。その時に体はどうやってホメオスタシスを保つと思いますか?
生きていくためにはエネルギーが必要ですね。このエネルギーはたっぷり蓄えてありますから、食べ物がなくなった場合はこの蓄えをだんだんと使っていくんですね。でもそのエネルギーを使い果たしてしまったらどうなってしまうのか?そしたらまず、生命維持に最も必要性の低い自分の細胞を分解してエネルギーにしていくんです。分解するものが無くなった状態になってしまったら餓死します。餓死してしまうのに全く分解してエネルギーにされない組織があるんですよ。それは脳です。心臓でもだんだん小さくなりますよ。このことからも生命維持に脳は最も大切なとこだから守られてることが分かりますよね。
脳はちょっとでも細胞が異変を起こすとたちまちホメオスタシスに影響が出てしまうんです。その一番大切な脳に現代人のほとんどの人が障害を起こしてます。ちっちゃな出血を起こす人もいますが、今は脳が詰まってくる人が多いですよ。詰まると知的レベルが下がるのは当然ですが、同時にホメオスタシスの機能が低下してしまいます。ということは、その状態で病気をしたり怪我をしたりしても自己治癒力が十分に働かないということになりますよね。だからどんなに頑張っても本当の健康にはなかなかならないということなんです。脳細胞は再生不能で一端壊れたら再生できないと言われています。最近の研究によると再生可能だということも分かってきていますが、あまり極端に脳に障害を起こしてしまうと再生は難しくなしますね。どちらにしても一番大事なのは脳です。これを守らなくてはいけないですね。そのために食を正して常にきれいな血液を送り込んでいけば、脳の代謝が上がるので機能も上がると思いますよね。でも脳が低下していると食を正しても血液がきれいにならないという悪循環になっちゃうんですよ。だから少しでもその傾向があったら大急ぎで脳を修復しなくてはいけないです。そうしないと本当の健康には中々なれないんです。だんだん年齢が高くなるにしたがって益々条件が悪くなり、そして知的レベルも下がってきてあまり意欲も無くなり頑張らなくなる。根気も続かなくなり、考えることも面倒になり、そのまま惰性に流されてボケて寝たきりになってしまう流れに現代人はほとんどがなってます。そうなる前に脳を健全にしなくてはいけないですね。
現代人は脳がたいてい詰まってるんですが、何が詰まってると思いますか?
一番厄介なのはたんぱく質なんですが、もっと強力なのが「たんぱく質」と「脂質」と「糖質」この3つが結合するとどうしようもないほど脳細胞の隙間に溜まってなかなか出ていかない物質になります。これが「ベーターアミロイド」なんです。これがどんどん、どんどん溜まっていくんですね。範囲が広がると明らかにボケますし、そうならなくてもホメオスタシスの機能は確実に落ちてしまいます。脳は心と体のすべてをコントロールする重要な組織なんです。
良質な血液を作る、細胞に栄養と酸素を運ぶ、代謝産物を回収し排泄をする、循環を良くする、体内環境を整える、そして代謝を高めて、ホメオスタシスの機能を上げるために重要な組織は「脳」「肝臓」「腎臓」「副腎」「小腸」です。これらの機能を正常にすることが大切なんでね。特に肝臓は生命維持に重要な多くの役割をしているんですよ。今の環境では空気を吸う、食事をするだけでも多くの有害物質が入ってきますよね。それらを処理するだけでも肝臓はフル稼働していて機能低下してる人が多いんですよ。機能が低下しているとどんなに良い食べ物食べても良質な血液ができないです。出来るだけ臓器に負担をかけないように処理のしやすいものを食べるようにして、週に一回くらい葛クリーニングをして内臓を休ませて機能を回復させてあげましょうね。
またの機会に詳しい内臓の働きなどもお伝えしていきますね。まずは一通りざっと体と食と生活環境と心についてお伝えした後に徐々に深くお伝えしていきたいと思います。